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判例紹介

平成20年10月30日判決ロコ・ロンドン貴金属取引が賭博行為に該当し違法なものであるとされた事例(2)

概要

【裁判所】東京高等裁判所
【判決日】平成20年10月30日
【業者名】K・モンスター
【被害額】約4000万円
【過失相殺】なし

昭和16年生まれの女性がロコ・ロンドン貴金属取引の勧誘を受けて約4000万円の損害を被った事案である。
被控訴人(原告)は,ロコ・ロンドン貴金属取引が賭博行為に該当することを強く主張していた。

また,本件では,業者側から,既に業者と被控訴人(原告)との間では示談書を交わしているので,損害賠償請求はできないという主張があったのに対し,被控訴人(原告)は,業者の担当者にせかされ,内容を確認しないまま署名捺印したものであって無効であると反論していた。

判旨と解説

判決は,本件取引について,「ロンドン渡しの金の現物価格」と「ドル為替変動」を指標とする差金決済契約であるとした上で,「ロンドン渡しの金の現物価格」も「ドルの為替レート」も,業者・顧客が予見不可能であり,また,その意思によって自由に支配できないものであるから,本件取引は偶然の事情によって利益の得喪を争うものというべきであり,賭博行為に該当すると認定した。

また,示談書の効力についても,その作成日付が取引継続中の日付であったことに着目し,取引継続中に示談をする必要性がなかった(本件では,取引が終了する前に,担当者が被害者をだまして,示談書の内容を確認させないまま署名捺印させたものと考えられる。)として,その効力を否定した。

ロコロンドン取引が賭博行為に該当すると認めた高裁判決として高い意義がある判決である。また,業者が主導的かつ詐欺的に作った示談書の効力を否定した判決として興味深い。

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